食中毒の危険性はどこでもあるもの
飲食店経営者ならば誰でも食中毒を危惧しているものです。しかし、生魚、生野菜、生肉以外にも焼き鳥やハンバーガーなど…様々な飲食店から食中毒は散見されます。
どのような食材、調理方法でも確実に防げるというわけではない病気であるだけに、24時間365日の間、経営者は常に食中毒に注意を払わなくてはいけないのです。
食中毒が発生したらどうなるのか
食中毒を発生させた店舗には一度も経験したことのないようなイレギュラーな業務が発生します。経営者は従業員に必要以上の負担をかけないためにも、どのような事態が起こりうるかしっかりと確認しておきましょう。
クレームや質問が大量に押し寄せる
食中毒が発生したことが公にされれば、該当する飲食店を利用したお客様は自分が食中毒を発生させた料理を口にしてないか心配になります。
そのため、店舗に対してお客様の不安を直接反映させた厳しいクレームが多量に押し寄せることになるでしょう。
想定外の事態に従業員側の戸惑いも大きいかもしれませんが、冷静に対処できるように想定質問等を考えておくと良いです。
保健所の検査が入る
保健所は、各地域の住民の健康や住まい環境などを快適なものへと推進するために全国に設置された行政機関です。
中には疾病の予防や保険・衛生環境について取り扱う業務もあるため、食中毒が発生すれば保健所が飲食店に対して立入検査をすることになります。
検査においては資料提出が求められることもあるので、食中毒が発生したらスムーズに検査が行われるように書類を準備しておきましょう。
営業停止からの店舗閉鎖
食中毒が起これば飲食店は店舗閉鎖を行うべきとされています。
チェーン店の場合は同一のマニュアルで調理が実行されることが多いため、原因が究明されるまでは被害の拡大を防ぐ意味でも全国に展開するすべての系列店舗が一時休業を余儀なくされることも考えられるでしょう。
経営者側としてはその間非常に忙しい時期に入ります。店舗を維持するため、そして従業員の休業期間の給与を確保するための対応を行うことが必要になるでしょう。
お客様に対して真摯な対応をするとともに、従業員にも配慮を怠らないようにしなくてはいけません。
原因を知って予防することが重要
食中毒は「サルモネラ菌」「腸炎ビブリオ菌」「カンピロバクター」などの、十分に加熱していない食材や生の食材が原因で発生する菌をはじめ、「黄色ブドウ球菌」などの人の皮膚にいる菌が付着して損害を与える場合が考えられます。
それらは調理方法を工夫したり、手洗いを徹底したりすることで防げる場合が大多数です。
常日頃から食中毒発生防止の意識を従業員に徹底するためにも、調理時や調理前のマニュアルをしっかりと見直して予防策を練っておくことが大切になるのではないでしょうか。