感染症は何処から来るかわからない
2019年から2020年にかけて突発的かつ爆発的に世界に流行した新型のウイルスがあります。
これまで心配されていなかった感染症の拡大に国民の不安は高まる一方となりました。
このように感染症はいつどこからやってくるかわからず、常に自分が当事者になるかもしれないという意識をしっかりと持たなければいけません。
従業員が感染症にかかったら取るべき対応
迅速な情報共有
従業員が一人でも感染症にかかった事を知り得た経営者は、適切なタイミングを見極めながらも迅速に全従業員に発症者が出た旨を報告しなければいけません。
もしかすると「私も少し体調が悪いかもしれない」といった形で二次被害が生まれる一歩手前である可能性もあるからです。
体調が少しでも悪い従業員に医療機関での受診を進めるほか、健康な従業員でも早い段階で睡眠時間の確保や栄養のある食事を心がけることを促すことで、これ以上の感染症の被害を防ぐ効果が見込めるでしょう。
回復するまで従業員は出勤停止に
感染症にかかってしまった場合はもちろんのこと、できれば体調不良を訴えており感染症の疑いがある段階で該当する従業員を医療機関に受診させ、必要に応じて出勤を停止させるべきでしょう。
しかし、"感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律"に記されている中に出勤停止の日数が指定されている場合もあれば、「従来のインフルエンザ」や最近話題の「コロナウイルス」の罹患などは出勤停止の具体的な日数が定められてない場合もあります。
そのような場合には最低でも7日間程度は出勤を停止させ、できることならば所定の検査で問題がない状態まで回復を待つことが望まれるでしょう。
いずれの場合も基本的には医師の判断に従い、適切な対応を行うことが重要とされています。
状況に応じて営業停止の措置をとる
従業員が感染症にかかっていることが発覚した場合は、該当の従業員を休ませることが基本的な対応になります。
加えて、罹患した病気の種類によっては店舗を閉鎖して営業を停止する措置を取らなければいけないかもしれません。
特に発症した感染症が“ノロウイルス”だった場合、注意が必要です。ノロウイルスは感染症の中でも特にトイレ、ドアノブ、ペットボトルなどあらゆる経路を介して人々への感染を行います。
仮に料理人がノロウイルスにかかっていたら、食材に菌が付着して最悪の場合食中毒に繋がる大事件に発展することもあるでしょう。
一人でも発症が確認された場合、一度店舗を閉鎖し徹底殺菌、そして全従業員の健康チェックも行うなど、新たな被害を生み出さない努力が必要です。
感染症が致命傷になる前の判断を
社会人になるといくら感染症に気をつけて対策をしていても、どうしようもなく病に見舞われてしまうことは珍しくありません。
しかしながら、飲食店では1人の感染症でも経営における致命傷となるため、早いうちから対策を講じておくことが大切になるのではないでしょうか。