給料ファクタリングで悪徳業者に騙されたら直ちに弁護士に相談しましょう。

給料ファクタリングとは

ファクタリングの対象となる給与

 

「給料ファクタリング」とは、現金調達手段の1つです。
本来売掛金を売却することで現金を得る“ファクタリング”ですが、最近では事業者に対して有する債権も対象となっています。
同取引にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
利用前にしっかりと確認しておくようにしてください。

 

ファクタリング同様のメリットが得られる

給料ファクタリングの仕組みはファクタリングとほとんど同じで、売掛金が給料に置き換わっただけのサービスです。
そのため、給料ファクタリングでも、雇い主側にファクタリングを行ったという事実が伝わらない“2社間ファクタリング”のメリットや、即日現金化が可能といったメリットは、個人における取引でも実感出来るものに変わりないでしょう。

 

世間を騒がせた“闇金”問題

悪徳のファクタリング業者

 

残念ながらメリットしかない取引など、この世に存在しません。
実際に給与ファクタリングにおいて目をそらすことの出来ない高額な手数料は、依然として検討されるべきデメリットとされています。
また、極端な例で言えば、2020年1月には都内で給与ファクタリングを取り扱う事業者が“利用者を相手取って裁判を起こす”といった出来事が新聞の紙面を賑わせました。

 

しかし、裁判の目論見とは裏腹に、該当の事業者は給料ファクタリングの本来の仕組みから逸脱して給与債権者に対して不当な取り立てを行ったことが問題となりました。
このような事業者はほんの一握りとはいえ、ファクタリングというサービスを利用するにあたって、悪徳業者を利用しないリテラシーは、個人だろうとビジネスだろうと求められる必要条件となったのです。

 

すべての手数料が不正というわけではない

今回の闇金にも匹敵する給料ファクタリングの事業者は、年率に直すと数千%にも上る手数料を要求していたことが明らかになっています。
しかし、ファクタリングは貸金業では無いため手数料の上限が設定されていないことは常識とも言える事実です。

 

給料ファクタリングしか知らない利用者にとっては“ありえない”と思われるかもしれませんが、しっかりと知識を持って利用しなければ、簡単に年率数百%を超える契約を交わしてしまう恐れがある取引であるという点に注意が必要なサービスとなっています。

 

もし被害にあったら弁護士に相談を

ファクタリング被害の相談に乗る弁護士

 

バックに闇金組織が関わっている悪徳なファクタリング事業者を利用してしまったら、個人で解決するのは非常に難しい問題に発展してしまいます。
そのような場合は、自分で抱え込んでどうしようも無くなる前に、ただちに弁護士に依頼することが事態の悪化を防ぐ手段として適切です。

 

給料ファクタリング事業者の全てが悪徳業者で埋め尽くされているわけではありません。
そのため、どうしてもお金が必要になってしまった際に頼ることが出来る業者を日頃から見つけておけるような情報収集能力と、適切なリテラシーを養うことが大切なのではないでしょうか。

 

また、従業員が悪徳な給与ファクタリング会社を利用して被害に遭ってしまった場合、雇い主側にもファクタリング会社から連絡が来たりなど、迷惑を被るケースもあります。
従業員を守るためにも、自分の身を守るためにも、経営者は“給与ファクタリング”のリスクを知っておく必要があるでしょう。